取引履歴から正確な過払金を計算したところ、約170万円の過払金が発生していた事例。
カテゴリ | 過払金 |
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借金総額 | 約50万円 |
借入先の数 | 1社 |
毎月の支払い | 3万円 |
車の有無 | あり |
不動産の有無 | なし |
住宅ローンの有無 | なし |
収入(手取り) | 24万円 |
家族構成 | 一人暮らし |
借金の原因 | 生活費 |
ご依頼から解決までの流れ
Yさんは福岡市在住の独身サラリーマン。
20代の頃から生活費の足しにするために借入をしていました。基本的には複数の借入をせず、また破産などをしなければならないほど多額の借金をしたことはありませんでした。しかし、借りたお金の返済は毎月コツコツとしてきましたが、利息の支払いばかりで元金が減らずに15年ほどかけてやっと完済することができました。
一旦完済することができたものの、やはり生活費に困ったYさんは、その数年後、同じ消費者金融から50万円の借入をし、毎月返済をしていました。
新しく借入した借金が完済するまでに相当長期間かかること、また利息分の支払いも多いことに気づいたYさんは、前回完済した借入分に過払金が発生しているのではないかと思いつき、当事務所に相談に訪れました。
相談時に詳細を伺い、今までの取引経過から現在の借入金を上回るであろう過払金が発生することが見込まれたので、現在の借入に対する返済をストップするとともに、消費者金融に対して正式な取引履歴の開示を求めることになりました。
当初は、消費者金融は過去10年分の取引履歴しか開示しないと強行姿勢をみせたものの、粘り強い交渉の結果、全ての機関の取引履歴の開示を受けることができました。
そして、取引履歴から正確な過払金を計算したところ、約170万円の過払金が発生していました。
そこで、この170万円の過払金と現在の約50万円の借入金を相殺し、残額120万円の支払いを請求しました。
消費者金融は、100万円であれば2ヶ月以内に支払いをする、これ以上の金額を求めるのであれば訴訟提起をされないと対応できない。との態度でしたので、Yさんと協議をすることになりました。
訴訟を提起すると、判決が出て実際の支払いを受けるまで最低半年はかかるであろうという事情も踏まえて、Yさんは早期に金銭が支払われるメリットをとり、2ヶ月以内に100万円の支払いを受けるというかたちでの和解をすることになりました。
その旨を消費者金融に伝え、即座に和解書を締結し、約2ヶ月後に無事100万円の支払いを受けることができました。
過払金は仮に発生していたとしても、請求をしなければ変換されることはありません。また、過払金返還請求権も時効により消滅してしまう可能性もあります。
10年以上前からの借入がある場合、現在も支払っているか完済しているかを問わず、過払金が発生している可能性がありますので、迷った場合は弁護士に相談することをお勧めします。